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2012-12-23-Sun-09:27

【 アニメーション映画 】 『ONE PIECE FILM Z』★★★☆

『ONE PIECE FILM Z』を観ました。人気コミック「ワンピース」を基にしたオリジナルストーリーで…という説明はもはや不要ですか。僕が友人に強く薦められて初めてこの漫画を手に取ったのは13くらい前ですか、あれっ、なんか13年てすごいですね…ええっ!?うわぁやだ……いや、年月の流れに驚くのは後にして、「黒目が点の、変な絵の漫画」くらいの認識でなんとなく読み始まったのを覚えています。ここ2年くらい読んでないんですけどね。でも映画のお話はそんなに疑問符つくことなく追えたので、シリーズ初見の人も、パンフとか読んでおくくらいすれば困らないんじゃないでしょうか。

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この漫画の魅力の一つとして、主人公ルフィの純粋なキャラクターもあるんだと思いますが、「海賊王に俺はなる」と連呼しておきながら海賊行為の一つもまともに働いたのかという疑念が未だに払しょくされないのはいかがなものなのでしょう。勧善懲悪の冒険譚のようで、主人公は海賊。正義のヒーローなんかではないですよね。やってることは「冒険家」だとしてもそういう旗を掲げちゃってるわけですから。その敵は主に「もっとずっと悪い海賊」、それだけなら分かり易くても、時に「正義」の名を高らかに挙げ手段を択ばない海軍や政府を相手に戦います。

ルフィにとって海賊って何なのか、ヒーローって何なのか。
ヒーロー物として考えると非常に煮え切らない作品だと思うんですね。

劇場版前作『STRONG WORLD』に心底退屈した挙句なんちゃって大団円にずっこけた僕。今作もルフィ一味が画面を支配している間は薄味な活劇が続くので、いつものワンピ番外編かなー、そんなに期待できないなーなんて思って見てたのですけれね、ラスト5分はとんでもないダークヒーロー物に豹変したのでした。これは原作者・尾田栄一郎が描かなそうなヒーロー映画だなーって、思いましたね。そう、ヒーロー映画が好きなら、観る価値あり!の決着が待っていたんです。
今作で登場する「ゼット」という悪役こそ、ヒーロー問答に体当たりしてくる強烈なキャラクターで、評価の要。一方で、ルフィの活動源の幼稚さが際だつ結果になりました。ルフィ一味は完全にゼットの前に重みを無くして、食われちゃった印象なのですが、満足感は大きいんですね。

統制された組織が実現する理想の限界を知り、海軍を離れたゼット。暗がりを見つめて孤独に戦ってきた彼が、陽の塊のようなルフィと対峙することで、悪を憎むあまりに悪を越えた怪物になった自らの姿が炙り出される、みたいな構図。だから、ルフィは主役というよりいいダシに使われた感じなんですよね。
結局、ルフィは自身を「ヒーローじゃねえぞ」と言っておきながら、何者なのかはその身をもって示すことはしない。単に、示すことができないのかもしれない。そうでなくても、今作からでは、ルフィにとって海賊という旗は、約束を繋ぎ止めるための手段でしかないようにも映るんですよ。ファースト・インプレッションに愚直なだけ。ある意味、王道の少年漫画ならではなのかもしれません。

とにかく、ラスト5分。これは涙が溢れました。ゼットのキャラを漫画本編で引きずったら、ワンピースのヒーロー観が崩壊しかねない展開。映画版で良かったねっていうお話でしたね。ワンピースのようで、ワンピースの毛色に合わないんですね。でもそれが良かった。こういう話が本編にあれば、今も漫画を読んでたかもしれません。ラスト、いつもなら陽気に「出航ー!」となるルフィ一味が、静かに戦地を後にするんですが、「あれっ…<筋を通す>の意味はき違えてたかな…」と頭の端っこでいいから思っていて欲しかったりしましたね。

本編には「青キジ」という、ゼットと紙一重になったキャラがいる(今作にも出てくる)ので、これからワンピースがヒーロー映画ファンの心を掴むとするならば、青キジがヒーロー観にメスを入れなくちゃいけないって気がするんですね。そうなったら教えてもらいたいですね、また漫画読みますから。

ではまた、お目に掛かりましょう。
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2012-07-23-Mon-20:51

【 アニメーション映画 】 『おおかみこどもの雨と雪』★★★★★

細田守監督の新作アニメ『おおかみこどもの雨と雪』を観てきました。これはすごい映画でした。

おおかみ男と恋に落ちた花が授かったこども、雨と雪は、おおかみこどもで。というお話。人間とおおかみ、両方の顔を持つおおかみ人間という設定はファンタジーのようで「特別な存在」のことを指しているように思えたんです。うちの子は他の子と違うから不安だわ!という。なのでこれは、とても現実的な、子育ての物語なのです。

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子育てドラマ、といっても、子が生まれてくるまでの期待と不安まで丁寧に綴っていたことが印象的で、この時点で、作品の方向性にピントを合わせることができたように思います。また、全編にわたって、台詞で語りすぎず、人の細かい所作だけでなく小道具、風景を有効に使った状況説明もあって、時折、「これそういえばアニメだった」とハッとするようなリアリティーがありましたね。

親になるということ。それを、親になる予定がしばーーーらくない僕に感じさせてくれます。本筋は、花の子育て奮闘記ですが、さらに、雪の語りが随所に入り、親から伝え聞いた話という体を成しているので、この映画はまだ親になっていない僕たちの目線にもなってくれているという親子で是非!な目配せもあって、とてもよいです。でも並んで観賞するというより、それぞれ別に、自分の親子関係を投影してみてはどうでしょう。うちはネグレクトもいいところでした、などの理由で僻んでしまう人や、子育ては人生の牢獄だと思わずにはいられない親御さんは、別の映画を観てはどうでしょう。

親が子にしてあげられることは、多くない。花はそう感じたのかもしれないけれど、子供は多大な恩恵と、影響を受けて育っているんですよ。ここでも、姿を選べる「おおかみ人間」という設定が、子供が成長し自ら選択する場面で生きてくるんですね。花はすごいお母さんですよ。この映画もどえらいですよ。

エンディングは細田監督が作詞を手掛け、親の想いを、この映画を、本編で無駄な台詞を廃していた分が溢れたように語っています。ふと、親のことを考えて、大変だったんだなあ、感謝しなきゃって。そうしたらなんだか、涙が出てきましたね。どんなだめなところ見せつけられても、親っていうのはやっぱり偉大だなあと、思いますね。

親子で観るなら、単純に楽しい『メリダとおそろしの森』かなあと思うのですけれど。ほんと良い映画でした。
では、またお目に掛かりましょう。
2012-07-23-Mon-01:13

【 アニメーション映画 】 『メリダとおそろしの森』★★★★

ピクサー最新作『メリダとおそろしの森』を観てきました。

吹き替え版で鑑賞したのですが、AKBの大島優子が主人公のメリダにぴったりはまっていて、良かったですね。ピクサーの毎度の天才的なキャスティングまでもが秋元康の毒牙にかかってしまったのかと、失望しかけていたのですが、そこは世界一のアニメーションスタジオ、品質管理が徹底しています。メリダはディズニーヒロインの清さから半歩ずれた品のなさがある子で、その雰囲気と声がぴったりマッチしていました。あんまり抑揚をつけて話すのが上手すぎても、ちょっと違うんじゃないかなと思うんですね。いや、声に品がないとか、下手だと言っているわけではなくて。本当に、上手に、メリダになりきってましたよ。

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お話はというと、自由気ままでいたい王女メリダと、娘を立派な女王に育てたいお母さんのけんか。
僕は正直メリダはそんなー悪いことはーないでしょうよーと、思っちゃうわけなんですが、それは、ええ、長い物には巻かれろという言葉はありますが、才あるメリダには別の運命を切り開くことも、許してくれてもいいではないですか。いい子じゃあありませんか。お母さんにわけの分からないものを食わせちゃったことは、大いに反省してもらいたいところですけれども。いざとなったら家族のために勇気を振り絞れる、ほらやっぱりいい子ですよ、お母さん、ねえ、いえね、お母さんも悪くないんですよ。素晴らしい女王で妻で母親ですよ。ああ、メリダも気が付きましたか。反省してますか。ええ、お母さんも、そうですか。いやあ、よかったです。お母さんよく見ると色っぽい。色っぽいよ!お母さん!!
という具合ですよ。一番近いのに遠い、親子の間柄がよく表れてて、誰が絶対悪だっていう描き方をされていなかったのは、より近さを感じられるところで、それに、親子のドラマに集中させるという意味でも、後腐れのなさという意味でも、さっぱりしてて良いと思いましたね。その外じゃ戦争が勃発しはぐっていたみたいですけど。

でもね。「勇気の物語」っていうと、なんだかぼやけるんですよ。原題と、ナレーションからするに、主題はそこなんですね。でもこれ、どっちもどっちのイーブンになっちゃったけんかの話でしょ。歩み寄れば分かること、についての話ではなかったのかしら。って、思ったんですね。
でも王道の盛り上げ方にまんまと乗せられて涙絞られたりしてるんだから、ええ、たいへん楽しかったのです。

メリダがちょこっとだけ大人の事情を考えるようになった後のエンドロール、大人の事情なのか、俺たちファミリー!な温かさなのか、スティーヴ・ジョブズへの哀悼コメントに始まり、製作に直接関わっていない社員から、製作期間に生まれたのかな?赤ちゃんの名前までクレジットされて大賑わいでしたね。すごい密度ですらずらーっと長いんですけど、素晴らしいスコアでカバーされていました。…でも異様でしたね。

では、またお目に掛かりましょう。
2011-11-19-Sat-20:50

【 アニメーション映画 】 『ファンタスティックMr.FOX』★★★★☆

とても楽しい映画を観ました。『ファンタスティックMr.FOX』というストップモーションアニメです。CG全盛のこの時代に、コマ撮りならではの滑稽な動きと、パペットだからこその質感を目の当たりにすると、映像表現の奥深いところに触れたような。そんな気がしますね。

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動物たちの文明レベルが人間顔負けで、比喩的な物かと思ってたら終盤まじでメトロポリタン(言い過ぎですね)らしいことが判明して面食らったのですが、その違和感を除けば満点級に楽しかったですね。

お話は、妻の妊娠をきっかけに、人間からの食料泥棒をやめて堅実に日々を送っていた父さん狐でしたが、ある日、野生の血が騒ぎ復帰、腹黒い3資産家と対決をすることに…というもの。アウトローと悪徳農場主の戦い(後者は嫌われキャラなだけだと思うんですが…)という構図は正統派西部劇ですね。

散りばめられた笑いと伏線、とても良かったです。丁寧に練られているなーと思いました。声を出して笑ってしまうようなところも複数箇所あるんですけれど、ギャグと表現するには上品な、ユーモア。動物たちの可愛らしい造詣やパペットの滑稽な動きも後押しして愉快でしたね。チャカチャカ動く、というのは茶化茶化と表すのですよ、と今てきとーにウンチクもどき放り出してみましたけれど本作を観れば、あ、そんな感じかも。って思っていただけるんじゃないかしら。

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ドラマ面もちゃんとしていました。これは親子の話であり、アイデンティティの話でもあります。父さん狐は家族を食べさせるためだけじゃなくて、野生動物としての在り方を大切にしたいがために盗むのです。アイデンティティ、守りたくても、いつの間にか社会の沼地にハマっちゃ、おりませんか。うああ嫌ですね。頑張れ素晴らしき父さん狐!なんとも胸が熱くなるではありませんか。農業従事者の方々は釈然としないかもしれませんが、あなたも生活をかけてアイデンティティにかけて戦うのです、頑張ってください!素晴らしき父さん狐は大好きですが、日光の野生ザルは大嫌いです。滅びればいいなーくらいに思っています。
ではまたお目に掛かりましょう。
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