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2012-05-19-Sat-00:53

【 ドラマ映画 】 『ファミリー・ツリー』★★★★☆

今回は、ジョージ・クルーニー主演の『ファミリー・ツリー』を観てきました。とても良かったです。フォックス・サーチライトのブランド力、揺るぎません。

仕事一筋だった男が、妻が事故で昏睡に陥ったことをきっかけに、家族と向き合うことになるのですが…というお話。<家族とは、島のように、個々を束ねてひとつである一方で、やはり離れているのだ。>という言葉が冒頭にありましたが、裏返すこともできますね。そんな“繋がり”を思わせてくれる映画でしたね。

family-tree-movie.jpg
おっさんが指さす先にいるのは、どこか憎めないクソガキのシド君。

この映画で面白いのは、まず1つ目に、人の表裏の表情を、自然に描き出しているところ。平坦な「キャラ」ではなくてですね、人間ってもっと面倒くさくて深いんだぞとばかりに、血が通った人間がたくさん出てくるので、見応えがあります。はじめ意外性があるように感じた言動も、納得できて、現実味を噛み締められるような。気持ちの良い、ライブ感…というのはヒューマンドラマ向きの表現ではないような気もしますが、その世界観に入り込めたのは間違いないのです。

2つ目は、この映画のポジティヴな雰囲気。妻が昏睡し、死へと近づいていく一方で明らかになっていく家族問題。そんなただならぬ事態の中で、温かみを覚えられるのは、舞台であるハワイのロケーションと音楽のせいばかりではないと思うのです。大きな安心感は、ジョージ・クルーニー演じる主人公の理知的な人物像から来てると思うのです。応援したくなるのも、キレイに収まるのも、この人柄のおかげ。困難を受け入れ、さらに大きな男になるんです。あぁかっこいい。サンダルでばたばた走って…運動音痴が見え隠れしたんですけど、これまでのジョージ・クルーニーで一番かっこいい。静かだけど、目とか息づかいとかでしっかり伝えてくるクルーニーの演技がまた、すごく良いですね。
あと、理知的なクルーニーパパが物言う時っていうのは、よっぽどなんだなーと思えるから、彼が「オイコラ。」って言う場面はすげースカッとするんですよ。あっ、パパがバカに怒ったぞ!あくまで静かに!いえい!って。こっちが程よく溜まってきたところでのコラ!はいいです。思えば、ちっとも置いてけぼりにされない映画でした。

若手も含めた自然な演技、多面的な物語、説得力のある人物描写、ハワイの温かい風景と音楽。どれを取っても見事、まだまだ視点を変えて見直してみたくなる映画。おすすめです。
ではまた、お目に掛かりましょう。
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2012-05-10-Thu-00:43

【 SF映画 】 『宇宙兄弟』★★★★

『宇宙兄弟』を観たのですけれどね、これは大変面白かったですね。こういう兄弟の描き方もアリだなあと、ありそうで、なかったなあと。兄弟とは、互いに刺激し合う、最高の競争者であり分身なわけです。いや、正確には、そうあるべきというか、そういう間柄のはずなんですよ。…うちは、違うけれども!そ。それでですね、そういう間柄を、さらに、「離れたところにいるのに、通じ合っている」という描き方をしているところに、こういうのもあるんだなあと感心したんですね。

utyukyodai01.jpg

劇中に、「兄とは、常に弟の先を行くものである!」という文句があるんですけれど、そうですね、それは、意識しますね。僕もお兄ちゃんなのですが、身近だからこそ、スタート地点もスペックも近いはずのアレには負けたくないと、すごく思いますし、だからって、引きずり下ろしてやろうとは思わないんですね。応援したいし、助けが要るときは手を差し伸べるわけです。当然に、不思議と。つまんない言葉を使うなら、これが絆というやつなのでしょうね。

僕の弟がですね、学校ではホント優等生で。運動も勉強も良くできて、成績は5しかもらわないような奴で、生徒会とか立候補したりして。とにかく平凡で目立つのが嫌だった僕はですね、「お兄ちゃんもしっかりな」「弟はすごいのにな」と、何もしてないのに励まされたりケツ叩かれたりして気持ちが悪かったですね。
一方、おうちではですね、弟は何にもできないやろうとしない、思い通りにならないと家具を壊す怪獣に変身するのです。ほとんど二重人格、おそろしい奴です。そんな弟のお尻を拭いてあげないでいると、「お兄ちゃんがしっかり見てやんねーとな」「弟のために我慢しろ」と、指導されたりして気持ちが悪かったですね。ふわ!ずっと気持ち悪いじゃないですか!
これじゃなんというか、「兄とは、常に弟の先を行く(のが普通という世間様の風当たりがつき)ものである!」という、受動的なニュアンスではありませんか。しっかりしろ兄弟!

『宇宙兄弟』はその点、きれいな構図が出来上がってるので気持ちいいです。たぶん、人間的に魅力があるというか、オトナなのが、兄のムッタ。少年の心のまま、真っ直ぐに成長したのが、弟のヒビト。抱いた夢を理屈で収め込んでしまっていたムッタを、同じ夢を追って実現させたヒビトが、刺激して再出発へと引きずり出していくんですね。兄が弟に夢を与えた、そのお返しに、弟は兄に可能性を示しチャンスを与えるんです。
うちでは今、弟に初めて彼女ができたというのですけれど、これが本名も分からない会ったこともないチャット相手だというのです。兄としてはどうしたらいいのでしょう。先を行くと言っても彼女は工作みたいに作るものじゃありませんからね、とりあえず自撮りヌード写真をせがむのだけはやめて貰うとしましょう。…『宇宙兄弟』って、「夢のある話」というよりは、「夢みたいな話」なのかも。

そんな外のモヤモヤはさておき、小栗旬、岡田将生、堤真一、それとムッタ少年役の子役。とっても上手いですしね、画の力もあって、良い映画だと思いましたよ。これは美しき兄弟の映画なのですよ!
うちのは、もっと『ザ・ファイター』寄りの、それよりずっとリスペクトが薄い感じってしょーもないよそれイケナイ!しっかりしろ兄弟!

では、またお目に掛かりましょう。
2012-05-01-Tue-00:51

【 コメディ映画 】 『テルマエ・ロマエ』★★★☆

今回は『テルマエ・ロマエ』という映画を観てきました。とても楽しかったです。タイムトラベル物の王道をなぞって、笑いあり涙あり、キレイにまとまっていました。

【前置き】
以下の記事は、ネガティブな印象を与える構成になっていますが、僕はこの映画は好きです。でも背景に闇を見てしまっただけのです。幻覚かもしれません。
【前置きおしまい】


terumaeromae01.jpg

革新的なテルマエ(浴場)を造ろうと悩む、古代ローマの建築家ルシウスが、現代の日本へタイムスリップして…。というお話で、メインキャラクターのローマ人を、日本を代表する彫りの深い俳優が演じるという、それを聞いたときにはもう、お客を呼ぶにはやっぱりテレビで知られているような俳優を使わなきゃいけないんだろうけど、そうかぁ…、と思ったのですが、
阿部寛
市村正親
北村一輝
宍戸開

というキャスティングを知って「濃いことは良いことだ」とコロッと改心したのでした。日本人が演じたからこそできた遊びがあって、それが一番笑えたのも良かったですね。

広く勧められる娯楽作品。
一方で、これだから日本はーなんて、思ってしまう部分も見えてくるような作品でした。

基本的には、平たい顔族(日本人)の文明にビックリするルシウスのリアクション芸。そしてアイディアを持ち帰り劣化コピーでのし上がるサクセスストーリー。ここは愉快です。どこかの国とちがって開き直らず、「俺、まるで中国じゃん!」と苦悩する職人気質な夢追い人のドラマもありますが、その辺はナアナアになります。
原作を縮めて丸めるだけでお話を組み立てているとしたら、ルシウスに鼻で笑われますよ。ルシウスなりに創意工夫してみたものの、日本の技術が更に上を行ってギャフーンちくしょー。みたいなのをユーモラスにやったりして、「ほんとにちゃんと能のある人なんですよ努力家なんですよー」っていうのを見せないと、自己不信から上戸彩(平たい顔のヒロイン)から「あんたはアイディアマンだと思うよたぶん」って言われたくらいで立ち直るのには違和感があるんですよ。

もうひとつ、踏み込まない。はみ出さない。

下ネタが中途半端で臆病なところなんかも、できないならいっそ、やるなよって思ってしまいましたね。気を遣ってますよね、角の立たないものにするために。商売としては堅実なのかもしれないのですが。創意を施すのを諦めちゃ、いませんか。と。原作のアイディアからすると余力があるだろうと、思えてしまって。
小綺麗と言えば、そうなのかもしれないのですが、ファミレスの味なんですよね。作り手ばかりのせいとも言えないのですけれど。むしろ観る側が、土壌が、貧相ですよ。テレビしか観ない人をいかに映画館に運び入れるかっていう…、その、ソフトさと取っつき易さに徹して、ライトユーザー向け、万人ウケを狙った結果の薄味っていうんですかね、観客はバカにされてるんですよ。だってホントにそういうのが当たるんだもん。
映画館で映画を観る、ということが当たり前でない国ですからね。人と話をするごとにその思いは強くなりますね。しばしば映画館に行く、と知られてしまったときの、相手からの蔑みの眼差しときたら。何なのですかあれは。風俗狂いの先輩に「つまりあれだ、お前は気持ち悪いってことだな」なんて言われる筋合いはないですよ、この、変態野郎!ちんぽもげろ!陰気なオタクで一括りにされてしまうんでしょうね。むーん…それは間違ってないですけど。

とにかく、そういうマジョリティに合わせるのがデフォルトになっちゃうわけで。職人じゃ、やっていけないんだと思うんです。映画の中で、「日本人=自分を犠牲にして周りに合わせる」みたいな描かれ方されていて、皮肉だなぁと思いましたね。奴隷気質なんですかね。ビビリ屋さんと、すごーく受け身で動物的なのが「大衆」なのではないかなと思いますね。

ところで、「300」ってカナ入力モードでタイプすると「あわわ」ってなるんですよ。スパルタ人ならペルシャに宣戦布告するところを、平たい顔族ときたら!とか言いながら僕も例外でないので、あとで『ブレイブハート』とか観て自己暗示でも掛けますかね。

それでは、またお目に掛かりましょう。
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