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2012-08-13-Mon-23:44

【 ドラマ映画 】 『桐島、部活やめるってよ』★★★★★

今年は邦画に勢いがあっていいですね。大好きな吉田大八監督の最新作が公開したので観てきました。『桐島、部活やめるってよ』です。
キャラクターのいびつな部分に寄って掘り下げる手腕と、クライマックスの劇的な演出は今作でも冴えていて、たいへん面白かったです。

kirishima01.jpg

「バレー部のキャプテンの桐島が部活をやめる」という噂が校内を駆け巡り、桐島不在で事の真相が不確かなまま、生徒たちの間で変化が起こっていく。というお話。

高校の中で形成されるヒエラルキーが細かに描写されていて、みんなにとって桐島がどんな存在なのか、それぞれの立ち位置からの捉え方が興味深いです。キャラクターの誰がしかに、自分を当てはめることができるんじゃないでしょうか。帰宅部の人たちがつるんで帰るのに、映画部の前田は一人で映画を観に行ってるとか、そうですね、そうですよね、とか思っちゃいます。会話や行動パターンの細部にリアリティが盛り込まれていて、思わず顔がニヤけてしまったり、ひきつってしまったりしましたね。
同じ時間帯をリピートする演出は、だるい繰り返しにはなっていなくて、主な視点に据えられたキャラクターの個性が掘り下げられていくので、パズルのピースのように組み上がっていくように感じて気持ち良いです。

あと、帰宅部の菊池の人物像と、「できる奴は何でもできて、できない奴は何もできない。」という言葉は、胸に巣くいますね。ああいうキャラにスポットが当たるということが、まず珍しいと思しましたし、良かったと思いました。

菊池は、爽やかなルックスで、友達もそれなりにいて、見た目そこそこな彼女もいる。何をやっても人並みかそれ以上にできるのに、突き抜けたものを発揮するには至らなくて、没頭もできない。ハイクラスな器用貧乏なんですね。流され流され、そんな自分に納得がいっていない。求めるもののレベルは、たぶん高いんですよね。もどかしい。菊池はどうしても桐島のようなスターにはなれないんです。いつも、その後ろにいるんだと思います。

菊池は、「何でもできる」けど「何にもできない」んですよ。

桐島に、菊池は何を伝えたかったのでしょう。「ふざけるな。みんながお前のようになりたくても、なれないんだぞ。」と、きつい言葉をぶつけるかもしれません。
または、「戻ってきてくれ、みんなが待っているうちに。」と、野球部をやめて、本当の居場所が見つからない自分の立場からの言葉を投げかけるのかもしれません。

僕がいちばん立ち位置が近いのは映画部の前田なのでしょうけれども、僕の中で、主人公は帰宅部の菊池だったのですね。菊池、かっこいいよ!悩んで、もっと悩んで、なりたい自分を選ぶんだよ!僕みたいには、なるな!

学生だったことのある人におすすめです。では、またお目に掛かりましょう。
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