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2012-05-01-Tue-00:51

【 コメディ映画 】 『テルマエ・ロマエ』★★★☆

今回は『テルマエ・ロマエ』という映画を観てきました。とても楽しかったです。タイムトラベル物の王道をなぞって、笑いあり涙あり、キレイにまとまっていました。

【前置き】
以下の記事は、ネガティブな印象を与える構成になっていますが、僕はこの映画は好きです。でも背景に闇を見てしまっただけのです。幻覚かもしれません。
【前置きおしまい】


terumaeromae01.jpg

革新的なテルマエ(浴場)を造ろうと悩む、古代ローマの建築家ルシウスが、現代の日本へタイムスリップして…。というお話で、メインキャラクターのローマ人を、日本を代表する彫りの深い俳優が演じるという、それを聞いたときにはもう、お客を呼ぶにはやっぱりテレビで知られているような俳優を使わなきゃいけないんだろうけど、そうかぁ…、と思ったのですが、
阿部寛
市村正親
北村一輝
宍戸開

というキャスティングを知って「濃いことは良いことだ」とコロッと改心したのでした。日本人が演じたからこそできた遊びがあって、それが一番笑えたのも良かったですね。

広く勧められる娯楽作品。
一方で、これだから日本はーなんて、思ってしまう部分も見えてくるような作品でした。

基本的には、平たい顔族(日本人)の文明にビックリするルシウスのリアクション芸。そしてアイディアを持ち帰り劣化コピーでのし上がるサクセスストーリー。ここは愉快です。どこかの国とちがって開き直らず、「俺、まるで中国じゃん!」と苦悩する職人気質な夢追い人のドラマもありますが、その辺はナアナアになります。
原作を縮めて丸めるだけでお話を組み立てているとしたら、ルシウスに鼻で笑われますよ。ルシウスなりに創意工夫してみたものの、日本の技術が更に上を行ってギャフーンちくしょー。みたいなのをユーモラスにやったりして、「ほんとにちゃんと能のある人なんですよ努力家なんですよー」っていうのを見せないと、自己不信から上戸彩(平たい顔のヒロイン)から「あんたはアイディアマンだと思うよたぶん」って言われたくらいで立ち直るのには違和感があるんですよ。

もうひとつ、踏み込まない。はみ出さない。

下ネタが中途半端で臆病なところなんかも、できないならいっそ、やるなよって思ってしまいましたね。気を遣ってますよね、角の立たないものにするために。商売としては堅実なのかもしれないのですが。創意を施すのを諦めちゃ、いませんか。と。原作のアイディアからすると余力があるだろうと、思えてしまって。
小綺麗と言えば、そうなのかもしれないのですが、ファミレスの味なんですよね。作り手ばかりのせいとも言えないのですけれど。むしろ観る側が、土壌が、貧相ですよ。テレビしか観ない人をいかに映画館に運び入れるかっていう…、その、ソフトさと取っつき易さに徹して、ライトユーザー向け、万人ウケを狙った結果の薄味っていうんですかね、観客はバカにされてるんですよ。だってホントにそういうのが当たるんだもん。
映画館で映画を観る、ということが当たり前でない国ですからね。人と話をするごとにその思いは強くなりますね。しばしば映画館に行く、と知られてしまったときの、相手からの蔑みの眼差しときたら。何なのですかあれは。風俗狂いの先輩に「つまりあれだ、お前は気持ち悪いってことだな」なんて言われる筋合いはないですよ、この、変態野郎!ちんぽもげろ!陰気なオタクで一括りにされてしまうんでしょうね。むーん…それは間違ってないですけど。

とにかく、そういうマジョリティに合わせるのがデフォルトになっちゃうわけで。職人じゃ、やっていけないんだと思うんです。映画の中で、「日本人=自分を犠牲にして周りに合わせる」みたいな描かれ方されていて、皮肉だなぁと思いましたね。奴隷気質なんですかね。ビビリ屋さんと、すごーく受け身で動物的なのが「大衆」なのではないかなと思いますね。

ところで、「300」ってカナ入力モードでタイプすると「あわわ」ってなるんですよ。スパルタ人ならペルシャに宣戦布告するところを、平たい顔族ときたら!とか言いながら僕も例外でないので、あとで『ブレイブハート』とか観て自己暗示でも掛けますかね。

それでは、またお目に掛かりましょう。
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